2012年05月02日

国家の生産能力(デフレとインフレについてあれこれ)

(´・ω・`)久しぶりの初心者向け経済講座です。
(つ∀ ̄) 本当はやる夫達を登場させようかと思ったけど、諸般の事情で文字にしました。
( ゚д゚ ) ま、こっちだとケータイからでも見やすいからな。
(´・ω・`) さて、本日のお題は



国家の生産能力



( ̄∀ ̄) つまりは「どれだけモノやサービスを作れるか」の能力だね。
(´・ω・`)どのような国家であれ、何らかの商品を生産しています。生きるためには生きるために必要なものを作らねばなりません。
( ゚д゚ ) そりゃそうだ。米を作らないと米は手に入らないし、買うのなら金を手に入れないといけないからな。

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(´・ω・`)では、国家の生産能力とは何によって決まるのでしょうか?
( ̄∀ ̄) 何によって決まるんでしょうか?(ドヤァ
( ゚д゚ )  俺に答えろと。・・・えーと、資源か?


(´・ω・`) 20点。資源も必要ですが、大まかには下にあらわす式となります。

生産能力の上限= 材料供給能力の上限・生産設備の数の上限(人的資源含む)・生産設備の性能の上限(それを扱う人間の能力を含む)の3つのうち、最も低いものが上限となる


(´・ω・`) 右辺に書いた3つの全ての項目のどれかの”上限”に引っかかったら、他の2つの上限が何であれ、制約を受けます
( ̄∀ ̄)たとえば材料供給が沢山あって人が沢山いても、生産設備がいっぱいいっぱいだったら生産設備の性能によるし。
(´・ω・`) 逆に人や生産設備があっても、材料がなければ何も作れません。


(つ∀ ̄)日本の場合、石油がとれないからね。農作物も不足してるし。その辺りの価格変化は製造業を含む色々な業種の収益のボトルネック(制約条件)になってるね。


(´・ω・`) ここで、生産能力の”上限”と書いたのは、”常に上限いっぱいまで生産する”なんていう状況が今現在の日本ではまずなかったからです。震災発生で状況が変わりましたが


( ゚д゚ ) 今現在の、ってことは昔はあったのか?
(´・ω・`) ありました。1950年代のいわゆる戦後。餓死者が出るほどの供給不足でしたので、あらゆるモノが不足していました。よって生産すれどしばらく追いつかないという状況でした。
( ̄∀ ̄) 1980年のバブル絶頂期もそれに近いね。アホみたいな商品が飛ぶように売れた。金利は郵便貯金で7%ついたし。


(´・ω・`) さて、この生産能力の”上限”ですが、企業収益を最大化させるためには”需要に合わせる”という事が必要になります


( ̄∀ ̄) 作れば作るほど売れるなら、その上限を上げないといけなくなる。
(´・ω・`) 逆にあまりに需要が少ないなら、今持っている以上に余分な設備は必要なくなります。
(つ∀ ̄) 景気がいいときに調子にのって設備投資や増員をすると、後でリストラしないといけなくなるね。
( ゚д゚ ) それも”需要に生産能力をあわせる”ってことか。


(´・ω・`) さて。ここで物価の話をします。生産能力が市場の需要を満足できるほどなければ、商品が手に入りにくくなります。
( ̄∀ ̄) 商品が手に入りにくくなるから、より高い値段でも売れる。
( ゚д゚ )  つまり、生産能力<需要の時は、物価があがるってことだな


(´・ω・`) はい、そうです。この物価が”ある期間において持続的に”上昇する経済現象を、インフレーションと呼びます。


(つ∀ ̄) ま、今の原油が高騰しているのは生産能力の問題じゃなくて、アメリカの量的緩和で刷られた投機マネーが流れていることが影響なんだけどね。
(´・ω・`) マネーのグローバル化の弊害ですね。その辺りの解説はまた別の時にお話をしたいと思います。


(´・ω・`) さて、先ほども言った通り、生産能力<需要の時は、商品は作れば作るほど売れるので民間の会社は生産能力を増やそうとします。
( ̄∀ ̄) これが「設備投資」や「雇用の増加(失業率の低下)」、好景気の状態だね。


(´・ω・`) ところが逆に、生産能力>需要の時は、商品の売れ行きがよろしくありません
( ̄∀ ̄) 作らなきゃ作らないで他社にシェアを奪われたりするからね。「供給を減らして価格操作」なんてことはそうそうできない。特例はコメくらいかな。
( ゚д゚ ) でも作っても売れないんだろ?
(´・ω・`) その通り。ある程度は減産し、加えて「値段を下げる」ことで売れ行きをよくしようとします
(つ∀ ̄) 安ければ買いやすくなるからね。それでも売りさばくのは難しくなってくるけど


(´・ω・`) そして他社もそれに追従して価格競争に入ります。一部は安い海外製品を使ったり。
( ̄∀ ̄) 或いは海外の安い労働力を求めて日本から工場を移したり。
( ゚д゚ )  それって日本での失業者が増えねーか?
(´・ω・`) その通り。増えます。日本の場合は非正規雇用者がリストラされたりしました。


(´・ω・`) 供給能力よりも需要が少なければ給料も上がらないし、失業率も増える。よって購買力は落ちる。
(つ∀ ̄) 消費者の購買力が落ちたら、値段をさらに下げないと売れない
(´・ω・`) すると物価がまた下がる。これが継続的に起きるのがデフレーションです
( ゚д゚ ) なるほど、物価が下がるのはいいことだと思っていたが、それは消費者の購買力がない結果だからまずいってことか


(´・ω・`) 問題はキャッシュフロー、つまり収入ですね。預金が幾らあろうが、継続的な収入のあてがなければ散財する気にはなれません
(つ∀ ̄)ま、ギリシャ人や韓国人はそうでもないみたいだけどね。あいつらアホだから。
( ゚д゚ ) すがすがしいまでのネトウヨぶりだな。


(´・ω・`) さて、最初に述べたテーマ。国家の生産能力ですが、これは「どれだけのどれだけモノやサービスを作れるか」であり、それは「需要によって調整される」という性質を持ちます。
( ̄∀ ̄) 需要が増えれば生産力も増える方向に向かうし、需要が減れば生産力は減らされる。
(´・ω・`) そしてデフレでは継続的に生産能力が減らされることになります。生産能力と需要がつりあうまで。
( ゚д゚ )  そうなったらどうなるんだ?


(´・ω・`) 非常に危険なことになります。


(つ∀ ̄) 極限まで無駄を削ったトヨタ生産方式を例にすればわかるけどアレはどこか1つの部品供給が止まったら全ラインが停止するんだよ。
(´・ω・`) ”平時において無駄な供給能力”とは、言い換えれば”急時においての余裕”なのです。それを削った場合、突発的な事故に対処できなくなります。
( ゚д゚ )  ほぉ。


(´・ω・`) 例えば今回の震災。公共事業をあまりに削ったため、多くの建設業の会社が倒産してしまいました。そして被災地では需要が多くなったのですが・・・。
(つ∀ ̄) 生コンクリートは数時間で固まるからね。供給会社が少なくて、道路の補修もろくにできない
(´・ω・`) 震災復興が進まないのは政府の予算付けの遅さもありますが、一時的に増えた需要に対して(それまで削ってきた)生産能力が足りない、ということもあります。
( ゚д゚ ) なるほど。やりすぎは良くないってことか


(´・ω・`) 何事もバランスが大事です。中国のように過剰な経済成長重視、需要もないのに政府命令で過剰に鉄鋼を作るなどは論外ですが、完全に資本主義、新自由主義でデフレを放置するのもいけません。
( ̄∀ ̄) そのあたりの健全さ、非健全さはGDPの内訳を見ればだいたいわかるんだけどね。
(´・ω・`) それはまた別の機会にでも解説させていただきます。


今回の記事はここまでです。
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posted by つるや(国会AA職人二代目) at 22:03| Comment(3) | TrackBack(0) | アホでも分かる経済講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一番初めに書いた記事で、”生産能力の上限”の式が間違っていたため訂正しました。
Posted by つるや at 2012年05月02日 22:24
餓死者が出るほどの需要不足→供給不足ですね。
Posted by みどり at 2012年05月03日 01:41
ご指摘ありがとうございます。ようやく気づいたので訂正しておきました。
Posted by つるや at 2012年05月05日 10:45
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